音楽
抗って抗って抗って。動機を忘れるくらいの怨念を持って、この世界で生きてる。
聴き惚れて、その精神に憧れた。
憧れは憧れにしておくものじゃなかった。
衝動的で本能的な本質を持って。
絶望も涙も苦しみも表現していいと誓った。
白い物も黒い物も自分たちの世界に閉じ込めた。
救いなんてなくてもただひたすらに縋った。
失くしてしまった喪失感に打ちひしがれた。
大切だと思ったことがない生命を尊いと思った。
暗黒に在ってもそこに鳴っていた。
笑えない日々が12年。どれだけ何を叶えても心から笑えることはなかった。あの時離してしまった事実を直視することが出来なくて時間がかかってしまった。異常な執着心かもしれない。けれど人間としての生を初めて実感してしまったあの時をどれだけ遠ざけても忘れることなんて出来なかった。
不確かな物を。
目に見えない何かを。
感情の端端を。
誰かもわからない誰かに届けたかった。届けたかった。
苦しんで。
苦しんで。
苦しんで。
苦しんで。
苦しんで。
愛しくて。
音楽をやってる。
気持ち悪いシステム。
痛みだらけの悪意。
何もないぼくら。
音楽をやっている。
だって、笑えるから。
大嫌いだった笑顔が見たくなるから。
音楽を。
その一瞬に命を賭けて。
文字通り全てを賭けて。
馬鹿だと言われて。
知らない人に叩かれて嫌われて。
大好きな人たちが居て。
音楽で生きています。
何が起きようと。
例え館がなくなろうと。
どこでだって。
音楽をやっていきます。