再録に関して
皆さんこんばんわ、イマムラです。夜です。
今日のタイトルは「再録に関して」です。なんか説明みたいなタイトルで気に入らない。でもいいや。
最近出した再録と言えば、
ぜんぶ君のせいだ。「LIVE or DIE〜ちぬいち〜」
ですね。ぜん君。さんに至っては10/16(水)に「LIVE or DIE〜ちぬに〜」の発売も決定しています。もうこちらはreRECは終わりました。日付変わる前には、ゆくえしれずつれづれの再録「つれづれ賛歌」も聴いてもらった人はいると思う。
再録。
あまり馴染みはないんだと思います、どんな世代の人たちも。かと言う僕自身も。最近ではようやく「再録」と言う概念が変わってきたような気もするんだけど、まだまだその概念は浸透していないように思う。本来的に、人間は、特に日本人という僕たちは、僕も含めて「変わってしまう事を苦手とする」ような気がします。あくまでも僕の個人的な感じ方です。保守的だと言う意味ではないけれど、変わらない美徳みたいなものが存在すると思います。
そんな僕らは働き方も生活様式もいつも何処かの何かや誰かに影響されて生きています。SNSなんて最たるもので、気軽にそれを知れると来てる。それが悪いことなんて決して思わないし、そうして生きて来た。あまりにもアヴァンギャルドな事はやっぱり僕も受け入れられない時が沢山あります。
そんな中でアーティストの再録・再MIXなどの作品を出しているこの感じ。一度僕も、何故そうするのかを説明じゃないけれど、心の内を知ってもらえるといいなと思いました。
こう書くと誤解があるかもしれないけど、脱退や解散や改変などのネガティブだと捉えられるトピックは今の音楽業界にはつきものだと思ってます。これが何故そうなのか、と言う部分は説明すると結構時間がかかってしまうので別で(聞きたい人がいれば)しようと思いますが、とにかくつきものなんだと思います。音楽ニュースでは常にそんな話題もトピックの一つとして常に僕らの日常に流れて来ます。勿論そうならない徹底的な努力はするべきだし、うちもその努力はしている。それでも在る。
そしたら以前の音源は使えない or 使わないのか?
そんな事はない。メンバーの事が大好きなように、僕は作家の皆の事も大好きでこの業界で生きている。だから曲が死んでしまうような事はあってはならないとは思っています。第一に曲は死なせない。息をするように音楽をしている僕たちだし、どんどん新しいものを作り出していく事は至上命題だとは思っているけど、作ってる時は本当にその楽曲と向き合って命を削って楽曲を作り出していく。だから絶対に死なせない。
それから僕は楽曲はアップデートしていく形が在ってもいいと思っています。それを取捨選択するのはファンの皆が決めて行けばいい事。僕はアップデートした楽曲も聴いてみたい。例を挙げてみたらバンドでもソロでもグループでも音源と同じLIVEってのは98%存在しない。各楽器や演奏が同じだとしても、LIVEでは絶対に違うものになる。空気環境機材、要素は数あれど同じにはほぼならない。近しいものなら可能だが。音源は変わらないから、ずっとそれを聴き続ける、それは僕も変わらないしそうして来てる。その時のそれが好きなのは、それはそれで問題ない。けど、進化するものが在るとしたらそれはそれで聴いてみたい。これが第二。
第三は、LIVE。コドモメンタルはレーベルとしてインディーズだ。TVに出させてもらっても、街で聞けるようになっても、今はまだアーティストたちがインディーズで在る。メジャー・インディーズ変わらないのは、アーティストが楽曲を披露する為にLIVEをすると言う事だ。これはどんなアーティストでもほぼそうで。僕はその際、なるべく最新の音源をなるべく安価で手に入れて「会場に足を運んで欲しい」と思っている。今回のぜんぶ君のせいだ。再録に関してもっと安価で出したいと言ってたら各所からやいのやいの言われた。本当は2,000円で店頭に並ぼうとしていたので、1,500円、いや、1,000円じゃないと出さないと言い張ってこの金額に落ち着いた。自分が大好きなアーティストのLIVEに行く際、出来る限り楽曲を聴いて僕は行きたい。実際の皆さんがどうかはわからないけれど、僕はそうだから、その時に出来る限り手に取りやすい金額でと。ほぼ全てのものを変えてこの金額は、業界からしたら「バカじゃないか」って言われるけど、それでいいと思う。今のフェーズはこうなんだなって思ってくれたらそれでいい。気に入ろうが気に入らなかろうが、僕たちの今はこれでしかないわけだから。何より真正面から音楽だ。
でもこの再録。全然いい事ばかりではない。
先ほど言ったように費用は嵩むし、あくまでもLIVEを意識しているからこそ音源としての売れる・売れないはあまり最初から意識してるわけではない。そして何より大事なのは「心」である。
最近「お知らせ恐怖」なんてものを目にする。僕も同じように「あぁ」となった経験は幾度もある。それはネガティブ要素のお知らせに関することなんだけど、僕らも同じように感じて仕事をしている。だから再録を録る時は、最強の覚悟がなければ出来ない。まずやろうと思えない。「またああなるかもしれない」「こうなってしまったらどうしよう」そう、思うことがないわけではない。
けれどこの「心」の部分こそ、僕がいつも感じる部分だけど、真っ直ぐ正直に演者に体当たり出来ないといけないと思う。一度録ったものをもう一度録ると言う行為は、演者に取ってはとてもカロリーが必要な行為だ。それでもそれをやる価値があると僕は信じて疑わないけれど、演者はたまったものじゃないと思う。だけど、アップデートしよう。あの時に出来なかったことが今なら出来るようになってる、だから恐れずに立ち向かって欲しい。LIVEを重ねると言うのは、それそのものが成長への道。君たちが重ねて来た空間と時間は、誰にも侵されない君たちだけの宝物だと、そう常に思ってる。
裏側のクリエーターたちも、演者も、その心の部分が一致すると、以前のものとは別のベクトルで想像を超えて行くものになる。音楽がまた息を吹き返す。やっぱり、わかってたけど、やっぱりいい曲なんだよって涙が出る。それを演者が今の表現で命を吹き込んでくれるからこそ、また違った素敵なものになる。めちゃくちゃプレッシャーはあるし、以前居たメンバーたちのことだって忘れるわけじゃない。それを変えたいんじゃない、気持ちを汲んで次へ歩を進めるんだ。だって僕たちはいつも待っててくれる君たちの元に一秒でも早く行きたいから。
いつだって忘れない、此処に居たことを。いつだって忘れない、応援してくれたことを。何にもない僕たちに、生きる場所を与えてくれたことを。
だから「今」のパッケージを持って全国にツアーしに行く。それしか出来ないし、それがやりたいから。
今じゃ世界の各地で待っててくれる人がいることも凄く嬉しい。あの時の音源も、今の音源も、好きなものを聴いて楽しんでくれたらそれでいい。僕の再録に対する向き合い方は、ざっとこんな感じです。
あ、全然忘れてた。
そう言えばね、再録録ったってことなんで、改めてアウトプットしたいなと思ってることもあります。うん、もう少し後になるけど、ぜんぶ君のせいだ。が好きな人たちはちょっとそんなのも楽しみにしててもらえるとと思います。つれづれも今秋に再録出るので、そっちも凄く楽しみ。まだ発表してないことも沢山あるしね、今年もまだまだ頑張りたいと子ですね。
うん、そんなところだね。
では、皆さん日本全国のどこかのライブハウスで。