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2020.3.4

頑張るね、頑張ろうね

皆さんこんばんわ、イマムラです。深夜です。

 

先日からブログを更新しようと思っていたけれども、なかなか時間がなくて書けませんでした。今は一瞬寝落ちして生き返ったので書けています。タイトルは「頑張るね、頑張ろうね」です。

 

先日政府により、大規模なスポーツや音楽イベントは中止或いは延期するようにとの要請がありました。それを受けて、弊社コドモメンタルも例に漏れず、少しの間主催公演や外部でのイベントを自粛することになったことは、皆さんご存知だと思います。これから先も少し、SHOP・デベロッパーなどの要請でイベント自粛があることは間違いありません。沢山の方が来店される商業施設では、致し方ないのかもしれないけれど…

 

SNSを開けばそれこそ無数のそんな情報が出てきていて、政府に怒ってる人、システムに怒っている人、何かに怒ってる人、それ今だ!とアレコレ書いたりしたりして注目を浴びたい人、とにかく有象無象の人や意見が溢れていて、そこに欺瞞も正義も悪意もあって辟易してしまいます。ちょっと酔ってしまう、気持ち悪くなります。

 

経済がダメになってしまうと思うこともあるけれど、悔しいし寂しいけど”娯楽”と言われる職業の僕らは、一瞬”いらない”と言われた気分になって拗ねそうにもなりました。生活に絶対に必要ではない、そんなこと言われなくたってわかってるし、逆に生活になくてはならないこともしっかりとわかってる。移り変わりだって激しい世の中だし、そもそもそういう業界だってのも。コドモメンタルという企業もやっぱり経済的に4桁をゆうに超える損失を受けてしまっている。誰々に比べたらたいしたことないとも思うし、とてつもない大金だなとも思う。でもそれもこの世界の中ではきっと小さなことなんだろう。僕らには大事でも。。。

 

僕には、難しいことはわかりません。

 

コロナウイルスがどこから来たのだとか、当たり前だけどワクチンの作り方とか、そんなものは僕にはわかりません。そしてわからないから恐怖するんでしょう。皆怖いからって。僕も、そうです。未曾有の危機だって煽られて、正しい情報も自分たちで選べなくて、この東京では検査だってまともにしてくれなくて…だからこそ、こう思うわけで。

 

頑張るね。

 

でも、何を頑張ったらいいんだろう…何事でもほとんどない、狼狽ることなんてほぼない僕も、色んな経験をしてきた僕も、この数日前は一瞬思考が停止してしまいました。わかってるよ、諸々調整を始めないと。わかってるよ、正式なアナウンスを出さないと。わかってるよ、皆の安全が大事だって。わかってるよ、もしかしたら色んな環境や物事が終わって行ってしまうかもしれない。わかってても、政府が出した一言で頭が真っ白になってしまった。気持ちが追いつかなかった、事実です。僕個人として、この業界に子供の時から居ても”初めての事態”だった。巨大な帝国や、上場企業なんかが一斉に右を向くように自粛を決めて、僕らのような小舟は、そのあと、様々な機能が混乱し始めた時にようやくお鉢が回ってくる。

 

1件や2件の話じゃない。全ては連動していて、一つのアーティストの話じゃなく、全体の話に繋がってくる。一つずつ、とにかく一つずつ。中止でも例によっては延期でも、LIVEハウスはキャンセル料がほぼ100%かかる。そしてチケットの払い戻しはプレイガイドに手数料を払って行ってもらう、一枚ずつ。レーベルやプロダクションはこういう時、本当にしんどいなって思うわけで、誰にも守ってもらえるわけではない。勿論何より公演をどうにかしたら、それを楽しみにしててくれたファンの皆に申し訳が立たない…死ぬほど悩む。簡単に中止します、延期します、って言えない、言えるわけない。だって地方に住んでいた自分がそのワクワクを一番理解してるつもりだから。敬愛する、大好きな、そんなアーティストが自分の街に来てくれる嬉しさはとてもわかってるつもりだから。

 

それでも延期や中止を選択しました。まず、ごめんなさい。楽しみにしててくれたのに、其処に行けない僕らで本当にごめんなさい。今までも幾度となく無力を感じて来たけれど、また今回とてつもない無力感に苛まれました。

 

だけど、ただ落ち込んでいるわけにも行かない。グループもバンドもその他のことも、自分が好きで好きで仕方ないからやってる。その自分が大好きな人たちを応援してくれる皆のことも、一様に大好きなわけで、だからこそ一瞬思考が止まってしまった自分を恨みながらすぐ行動に移したわけで。一つずつ。処理と調整、謝罪をしながら、調整を繰り返す。それは今まだ、その段階でもあって、今も毎日そうしてる。調整して謝罪して、または謝罪を受け入れて、励まし合って。業界の中が大混乱だけども、それでも一つずつ前を向いて出来ることを精一杯。

 

決めていたセットリストを聴いてもらおう。何を感じてくれるかな、この流れ好きだなとかフロアを想像したりだとか、そういうことがあるかな。ツアー中に通販をすることがないコドモメンタルだけども、通販もしよう。注文からタイムラグがないように常に居て常に気にして。ツアーに行ったらグッズとかを買って、買ったものを並べたりして、LIVEの様子を思い出して、あの時の音、匂い、表情なんか浮かんできて、ちょっと目頭が熱くなったりして、その非日常のためにまた頑張れるなって思ったりもして。コドモメンタルのアーティストが皆にとってそんな存在で在れてるのなら死ぬほど嬉しいなと思いながら、そんなことがあるといいなと思いながら、終わりそうにない処理をして、住所を書いて、書いて、書いて、たまに間違えたりして(ごめん)、花粉症だから今この時期にマスクないってなんじゃボケって素で思ったりして、目が痒いわってなって、机に消毒液を置いて、何か触るたびにシュッシュして、なるべく早く届けてあげたくて、普段することがないその作業もやってみたりして。

 

グループのメンバーたちは、自分たちに出来ることはなんだろうって考えて協力しようとしてくれて「いつでも呼んでください」って皆言ってくれるけど、ラジオとか、穴が空いたらダメなものだけ迎えに行ったりしながら万全な状態で仕事してもらったりして。でもよく考えたら結構いつもそうだなぁと思ってたりもする。笑

 

そうこうしてると、あれ、そんなにしんどいこともないんじゃないかって思えてきて、あぁ、やっぱりメンバーやファンの皆って凄いんだなぁって実感する。自分のためにはもう何一つとして出来ない僕が、普段しないような仕事を何一つ苦しまず出来るって皆の力って本当に凄いなって思う。

 

おこがましいから皆の為だなんて言うことはやめておく。けれど、だからコドモメンタルは、誰かのために頑張るね。うん。

 

きっと今、世間の皆は混乱していて、無駄な買い占めなんてあってはならないこともあって、それで苦しんでる人も必ずいて、嫌な世界だなって思ってしまうけど、でも僕からしたらこの世界には大好きなコドモメンタルのアーティストがいて、それを応援してくれる皆もいて、素敵な世界なわけで。だから世界をどうこうとか、誰かが悪いとかそう言うのは一旦どこかへ放り投げて、何かを一生懸命がんばってみることにしようじゃないか。

 

なんて思ってみたりもするんです。

 

皆がいなかったらきっと僕は怒号の渦の中にいたと思う。誰かを恨んで、誰かに怒って、誰かに牙を立ててたかもしれない。正義感たっぷりに政府がどうのこうのって言ってたかもしれない。そんな話もしたこともない人に腹を立ててたかもしれない。向こうも混乱してるのに、建設的じゃないことを考えていたかもしれない。でも皆がいるから、出来ることを頑張るね、と言える。

 

そして、頑張ろうね。

 

って言える。僕らと君らともしかしたら距離的には遠いところにいるかもしれないし、近いのかもしれないし、わからないけど、頑張ろうねって言えるし、言いたい。わからないことだらけだけど、笑い合いたいねって言える。

 

ずっと一人で生きてきた僕にとっては、それって革命的なこと。

 

頑張るね、頑張ろうね。

 

またきっと、遠くない未来に、笑っていようね。